卒業生くんと会って、幸せについて考えてみる。

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先日、教室の卒業生Sくんから
「先生、久しぶりにお会いしたいです〜」とメールがあり、
レッスンが終わってから
スタジオ近くで夕食を共にしました。

私がピアノの先生として活動をしたのは
1977年、マスターを修了してから。

今の氷川台にスタジオを構えたのは
1999年の4月からです。

Sくんは氷川台スタジオの第1期生。
妹さんと一緒に、
留学する2002年まで勉強しました。

13歳だったSくんも、もう立派な社会人です。

Sくんは私がイタリアへ行ってからもメールをくれたりして、本当に可愛い生徒でした。

とても勉強熱心な子で、
大学卒業後は大学院へ進み、
大学院修了後は
もう一つ他の大学に3年次編入し立派に卒業、
その後は高校の英語教師になるも
夢を叶えるためシドニーへ留学、去年帰国し、
今年から、東京大学や早慶へ進学する学生を輩出する進学校の英語教師となりました。

話を聞くと、とても充実している様子で、安心しました(^^)

近況報告から、
教育についての深い話題まで、3時間ほどお話ししました。

そして最後は
「子ども(私たちにとっては生徒)のありのままを認めて、子どもの幸せを願おう」という話に落ち着きました。

ちょっとここから、私、語りたいです。

長くなるので、お時間あるときにお読みください。

子どもさんが自分が理想とする練習をしていない時、
「自分から習いたいって言ったのに、なんで練習しないの」とか
「何週間も弾いているのに、まだ合格しないの」
って、ついつい思ったり、
言ったりして、
子どもさんを叱ったりすることないですか。

ドキってしました?

それね、
気持ちはわからなくもないです。

親としては「こうなってほしい」という願望や期待を子どもさんにかけちゃいますよね。

でもね、
学校でもない
「ピアノ教室」という空間に来ること自体がすごいことなんですよ〜〜。

1対1で、プロのお宅に行って、一人で習うわけです。

私の教室のレッスン時間は、1週間/30分or45分、
1ヶ月/1時間半or2時間程度のレッスンですが
この「レッスン」環境って、学校でも家庭でも絶対にない特別なものなんですよね。

だからね、
ピアノを習うこと自体、もうね、本当にすごいことなのです。

その中で、将来ピアノでご飯を食べる人って、
それはそれは、抜群の才能がないとなれません・・・

じゃあ、
「ピアニストにならないのにどうしてピアノを習うのか?」と思いませんか?

でもピアノをならうきっかけは
「音楽が好きだから」という気持ちできていると思うんですね。

しかし悲しいかな、ピアノってそんなに簡単に弾けるものではないんです。

ピアニストになるためには、
小学生でも最低1日2、3時間、
音大受験なんてなると、8時間とか弾くんですよね。

私なぞでも、コンサート前になると
まあ、仕事以外で、10時間くらい弾いたり、勉強したりしています。
弾いていなくても、ご飯やお風呂の中で、ず〜〜っと音楽のこと考えているので、
起きている間中、音楽の世界にいる、と言ってもいいと思います。

私にもっと才能があれば、
楽にできるのでしょうが
残念ながらそんな才能はちっともないので、とにかく人よりも練習して勉強するしかないのです。

でもこういうのって、たぶん、普通はできないし、そこまではやらないと思います。
私には才能はないけれど「続ける」という忍耐は神様にいただいたかもしれません。

ではじゃあ、プロにならない人たちはピアノで何を学ぶのでしょうか?

私はこう考えます。

ピアノを習うことで
学校では教わらない教養・文化が身につきます。
いつもと違う環境に身を置いても、自分を律する力が備えられるようになります。
そして、続けてさえいれば、必ず成果がでることをピアノを通じて勉強するのです。

でもやっぱり、
子どもというのは、刺激が強い方へ、新しい情報へと気持ちが傾いて
ピアノを練習しないときもあるのです。

まじめなお母さんは、真面目すぎるがゆえに
選択肢が0か100か、となって
「そんなに練習しないなら、ピアノやめなさい!」ってついつい言ってしまいがちですが、
そこをぐっとこらえて、
「今日、〇〇のピアノ聞いてないから、聞かせて」とか
「ここ、難しそうだから、お母さんも一緒に楽譜みるよ」とか、
そういう形で、
お子さんとピアノを楽しんでほしいです。

続ける力が生きる力を生むんですね。

そしてね、
ほそぼそ〜〜〜と、高校生まで続けていたらね、

それも、家での練習はほとんどしなくて、
レッスン時間だけピアノを触るだけでもね、

巷で流れるBGMが「こんな感じだよね」ってなんとなく耳コピでも弾けるようになってるんです。

そうなったら、
子どもさんの人生の中に、10年後も20年後も、もうずっと音楽が身について、心が満たされるんです。

小学生でピアノをやめたら、それまで弾けていたものは、もう戻ってこないと考えてもいいくらいです。

そう思うと、
お母さんの判断でピアノを辞めさせる責任、って大きくないですか?

でもこれは私自身にも言えることです。
生徒さんの幸せのために、何ができるかなぁ〜、と、
長い目で見たときに役に立つレッスンを提供したいです。

そのために、まずは、自分自身がぶれないで、そして常に平常心でいること、でしょうか。

日々精進ですなぁぁぁ。

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