お問い合わせのメールの書き方
2009年に留学から帰ってきた際、いっさいのコネや人脈がない私が教室を立ち上げられ、現在は満席が続き、新規の子供の生徒さんをお引き受けできない状況になったのは、ネットの普及による恩恵だといっても過言ではありません。
改めて振り返ってみると、東京に帰ってきてからの問い合わせの99%が「HPを見て」というものでした。お問い合わせの方法は、メールが90%、電話が10%程度でした。
その後、5年ほど前にLINE公式を導入したところ、30代から40代前半の方のお問い合わせはほぼLINE経由になりました。LINEでは、お互いに短いメッセージを素早くやり取りする傾向が高いため、お問い合わせの文章も名乗らないことが多く、非常に簡素な印象を受けています。
相手に配慮した文章の書き方は、LINEでもメールでも同じです。今日はピアノレッスンのお問い合わせの構成(テンプレートのようなもの)を書いてみるので、参考にしてみてください。
初めてピアノを習うお子さん
1. 挨拶
最初に、「初めてご連絡いたします。」や「こんにちは。」など、簡単な挨拶をします。
2. 自己紹介
自分の名前と、関連があれば簡単な背景を述べます。
例: 「私は○○と申します。」 「△△公園の近くに住んでいます(何丁目に住んでいます)。」 「5歳の娘がピアノに興味を持ちましたので、お問い合わせさせていただきました。」
3. お問い合わせの目的
具体的に何を問い合わせたいのかを明確にします。
「ピアノ教室のレッスン内容やスケジュール、料金について詳しくお伺いしたくご連絡いたしました。」
その際、どうしてその先生にお問い合わせするのかも書き添えると良いでしょう。 例: 「先生の優しい雰囲気が伝わってきたので。」 「ピアノを真剣に習わせたいと思っているため。」 「先生の○○に惹かれたので。」
4. 具体的な質問
具体的な質問を箇条書きで書きます。
- レッスンの曜日や時間帯はどのようになっていますか?
- 初心者でも受講可能ですか?
- ピアノをどこで購入するか迷っています。アドバイスをいただけますか?
5. 締めの挨拶
問い合わせに対する回答をお願いし、感謝の意を伝えます。
「お忙しいところ恐縮ですが、ご回答いただけますと幸いです。何卒よろしくお願いいたします。」
引越しなどで新しくでピアノ教室を探す場合
上記に加え、以下の情報があるとお話がスムーズです。
- どこから引越しされたのか
- 以前通っていたピアノの先生の氏名や教室のURL(可能であれば)
- いつから何年ピアノを習っているのか
- これまで使用した教材
コンクールアドヴァイスレッスンを希望する際
水野の教室の場合、アドヴァイスレッスンをお申込みされる際は、事前に師事している先生からの了解を得ていただく必要があります。他の先生へのお問い合わせにも役に立つと思うので、参考にされてください。
1. 挨拶
「初めまして」など、簡単な挨拶から始めます。
2. 自己紹介
「私は○○先生の門下生の△△と申します。○○先生からの了解を得てご連絡いたしました。」
3. アドヴァイスレッスンのお願い
具体的に何をお願いしたいのかを明確にします。
「○○ピアノコンクールに参加するため、アドヴァイスレッスンをお願いしたくご連絡いたしました。コンクールは◯月◯日で、〇〇を演奏します。」
もし困っていることがあれば、以下のように添えます。
「今回初めてのコンクールです」 「これまでのコンクールでは、〇〇賞をいただきました」
これにより、先生もレベルの目安を把握できます。
4. 具体的な要望
具体的な日時や希望する内容などを明記します。
「娘は小学生のため、土日のレッスンを希望いたしますが、ご予定はいかがでしょうか。」
- 第1希望: ○月○日(○)○時~○時
- 第2希望: ○月○日(○)○時~○時
5. 締めの挨拶
お願いに対する回答をお願いし、感謝の意を伝えます。
「ご多忙のところ恐縮ですが、ご検討のほどよろしくお願いいたします。ご返信いただけますと幸いです。」
6. 署名
お問い合わせフォームではなく、直接メールでやり取りする場合は自分の名前と連絡先を記載します。
「○○(名前) メールアドレス: ○○○○@example.com 電話番号: 090-○○○○-○○○○」
文章は丁寧に書けば書くほど好感度があがる!
最近ではコスパやタイパなどの言葉が頻繁に使われ、人間関係にも省エネや省略を求める傾向が強まっています。確かに、余計なものを省くことで暮らしやすさが増すこともあります。
しかし、1対1のピアノレッスンでは、この部分が特に重要です。実際、これまでの経験から、お問い合わせの文が「体験レッスンをお願いします」という一文だけだったことに驚いたことがあります。その後、お電話でお話ししたり、実際に体験レッスンでお会いしてみると、とても明るく元気なお母様方と出会うことができ、「ほっとした」という経験も何度かありました。
こうした経験から、「お子さんのために」「最初から印象を良くする文章」を書くことが、ピアノレッスンを円滑に進めるうえで大切だと感じています。もし私のテンプレートがお役に立てるのであれば、他のお教室へのお問い合わせにもご活用いただければ幸いです。