ギエルミ先生から学んだこと
5月はギエルミ先生が来日し、16年ぶりにお会いできました。
5/22だったかな。
ギエルミ先生の軽井沢でオルガンのセミナーに参加してきました。
8日にはイタリアから帰国していたのですが、疲れが日毎に増して、声がでなくなっていたのですが(水野はすぐ声が潰れます)、体は元気に動くので、早起きして、新幹線で軽井沢へ向かいました。
先生のお顔を見た瞬間、22年前、イタリア語がちんぷんかんぷんだった頃から6年半過ごした音楽院での思い出が、一気に思い出されました。
ギエルミ先生は学校の試験官として、ヨチヨチのチェンバロ1年生の頃からフォルテピアノの大学院修了試験まで、大きな節目の際には必ず聴いてくださいました。
フランソワ・クープランのプレリュード
ガスパール・ルルーのチェンバロ組曲
スカルラッティのソナタ
モーツァルトのピアノソナタ
ベートーベンのピアノソナタ
シューベルトのピアノソナタ
ウェーバーのピアノソナタ
フレスコバルディのトッカータとバッハのトッカータ、
チェンバロの調律を教えてくださったのもギエルミ先生です。
ですが、私はオルガンはどうしても弾けません。
なぜなら高所恐怖症なので、オルガンの近くに行けないのです。
チェンバロ1年生の頃、ギエルミ先生がS.Simpliciano教会でセミナーをしてくださったときに
「直子も、鍵盤をみるかい?」と誘われたので、ウキウキしながら演奏者の狭い階段を登って行ったのですが・・・途中で怖くなって、動けなくなりました。
今は吉田愛ちゃんのhusband となったアレックス氏が階段でうずくまる私を迎えにきてくれて、手を引いて降ろしてもらったのでした
という私の思い出はここでストップいたしますが
今回のオルガンのレクチャーも素晴らしかった!
「ああ、やはり私もオルガンが弾けていたらさぞ楽しかったろう」という思いで聴いていました。
チェンバロではあまり惹かれない時代のゴシック的なタッチに触れられたし、
ルネサンスの規則正しいリズム内での歌い方やフレスコバルディのトッカータの魅力などの魅力を再確認でき
それを伝える言語化の面でも大変勉強になりました。
フレスコバルディのなかのアダージョの表現法も、答え合わせができてよかった!知識、感覚、修練、経験、その全てが愛しいものだと、幸せな気持ちで帰宅しました。
「ああ、半年だけでもまた学生に戻りたいなぁ!」なんて考えてしまいました。来年の夏の講習会に参加できるように、今から計画しようかしら。