4月1日。雨の東京で思うこと

今日は4月1日。

新しい年度の始まりですね。
東京は雨のスタートとなりました。

雨の日は、
どこか気分が沈みがちになりますが、
昔から「雨降って地固まる」
と言われるように、
雨は新しいスタートにとって
縁起が良いものと考えられています。

結婚式に雨が降ると、
イタリアでは「雨は天使の祝福」、
フランスでは「雨が一生分の涙を流してくれる」
とも言われるそう。

確かに、雨がなければ植物は育たず、
私たち人間もまた、
雨のような出来事を通じて
成長していくのかもしれません。

今年も原種チューリップが芽を出しました

そんなことを考えながら、
ふと今年度のことを思いました。
ここ数年、
自分の生き方について考え続けてきたことが、
少しずつ形になり、
いくつかその答え合わせができるようになってきたように感じます。

手放す事は、自分を大切にすること

若い頃は
「いやいやでもできていたこと」が、
年齢を重ねるにつれて、
自然と手放せるようになってきました。

先日、レッスンさせていただいた
人生の大先輩のマダムたちが、
「若い時にイヤでもやっていたことを、
 今こうして手放せるのは、
 その経験があったからかもしれないですね」
という話が出ました。

それも、一人だけでなく、
何人もの方が同じようにおっしゃったのです。

昔の私は、それがよくわかりませんでした。

「嫌なら、
 その場から立ち去るのではなく、
 自分でどうにかすればいいのに」
「なぜ解決しようと自ら動かないのかな」
と生意気にも感じることがありました。

でも、今は、違います。

手放すことは、
ただ「やめる」「諦める」ことではなく、
「自分を大切にすること」なのだと気づきました。

では、今の私は何をしたいのか?

やりたいことがあるのに、
何かの理由をつけて
目をつぶっていないだろうか?
やりたくないことをやっていないかな?

今ならまだ体力的にも、
無理をせずできることがあるのではないか?

本当にやりたいことをするために

人生のどのタイミングであっても、
新しい選択をすることができます。

ただそのためには、
自分が大切にしたいものをしっかりと見極め、
不要なものを手放す勇気も必要です。

このことになんとなく気づいたのは
50歳になる手前でした。

その頃はちょうどピアノ教室が大きくなり、
私はレッスンに追われる日々でした。

トイレに行く時間もないくらい。

そうして気づけば
自分の練習時間や演奏活動が
思うようにできなくなっていました。

レッスンが終わったら
料理を作る体力もなく、
まずソファに横になって・・
夕食は夜10時過ぎ、
というのもよくありました。

この生活をやめたい。。もうきつい・・

そう思い、2年間かけて、
少しずつ教室の整理を進めました。

例えば、新規のお問い合わせの対応です。
以前は全て自分でメールを返信していましたが、
今は信頼できる秘書さんにお願いしています。

その結果、自分が直接対応しなくても
スムーズに運営が回るようになり、
気づけばレッスン自体が以前より
楽しみに、そして充実したものになっていました。

それはなぜか?

それは、心に余裕ができたからです。

「やらなくてもいいこと」を手放すと、本当に大切なものが見えてくる

すべてを自分でやろうとしていた頃は、
「教室の運営を完璧にしなければ」
「生徒さん一人ひとりに細やかに対応しなければ」
と言う思いにとらわれていました。

でも、実際には
私が直接すべてを管理しなくても、
教室は十分に成り立つということがわかりました。
そしてむしろ私が
「教えること」や
「音楽に向き合うこと」に
集中できる環境を作ることで、
生徒さんたちにもより良いレッスンを
提供できるようになったと思います。

個人事業主であるからこその
「自分でやらなければ」
と言う思い込みを手放したことで、
かえって大切なことがクリアになり、
私自身の心も軽くなりました。

手放す事は、終わりでなく
新しい始まりだなとつくづく感じます。

今年度は、
さらに「本当に大切なこと」に目を向け、
自分の時間を大切にする1年にしていきたいと思います。

皆さんにとっても、
新しい年度が素晴らしいものになりますように。

さて、あなたの「今年度やりたいこと」は何ですか?

今年度「弾きたい曲」でもいいですね。

弾きたくても「私には分不相応だから・・・」
なんて思っているとしたら、
是非一度相談してください!

レッスンを続けているあなたなら、
案外、弾けちゃうかもしれませんよ。

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