私が教室で目指すもの。

練馬区 ピアノ・チェンバロ教室 水野直子です。

今日は、私のレッスン生さんのエピソードをお話ししながら
私が考える
「音楽と生きる」ということを、綴りたいと思います。

私の、あるレッスン生さんは、大家族のなかでの一人っ子さん。

元気いっぱい、運動大好き、そしてピアノを弾く喜びを知っています。

ご家族の愛情を一身にうけて、
素直に、すくすくと頼もしく育っています。
正直、将来が楽しみな男の子です。

そうした彼に、先月、
曽祖父さまが天寿を全うされる、という節目の出来事が起こりました。

その時の彼の決断は
お見送りの式に、今練習している曲を録音して、曽祖父さまの最後をお送りする、ということでした。

その話を聞いた私は、胸が熱くなり、涙をこられるのに必死でした。

彼が泣いていないのだから、私が泣いてはいけない。

おこがましいかもしれませんが、
その時のレッスンでは、私と彼の心は、今までにないくらい一つになった気がします。

彼が挑戦した曲は、
『ラ・カンパネラ』。

ご存知の通り、非常に難しい曲です。

でも、やり遂げましたよ。もちろん、心のこもった素晴らしい出来でした。

しかしそのレッスンの次の週、
レッスン室の扉を開けてすぐ
「先生、ひいおじいちゃんの、うまくいったけど、今度はおじいちゃんも亡くなった。ひいおじいちゃんが、つれていったのかな」

絶句しました。

「今度のお見送りも、おじいちゃんが出来上がりを楽しみにしていた、ジムノペティを弾きたい。先生、特別レッスンしてください」

この言葉を聞いて、
私は、、、

ごめんなさい。

泣きました。

ご家族の度重なるご不幸に。

そして
彼をこんなに立派に育てられておられる
ご家族のすばらしさ、
そして彼の家族に対する心の優しさと、愛情の深さに・・・

私はこの時、
「ピアノの先生」という幸せな仕事につかせていただいたこと、
彼の「ピアノの先生」でいられたことに感謝しました。

私は、レッスン生さんたちにとっては教室を主宰する指導者ですが、
もともとは演奏者です。
演奏者である私が、ピアノを指導する、ということで

「プロを目指す子ばかりを、レッスンするのですか?」
とよく聞かれますが、

いえ、そうではないのです。

私が伝えたいのは、「音楽が人の心を豊かにする」ということです。

究極なことをいえば、音楽で愛を共有したくて演奏活動をしています。

私はプロですから、
自分が演奏する際は、一つの妥協も許さない、という厳しい状況にいますが、

音楽愛好家にとってなによりも大切なのは、
演奏技術だけではなく

「心を込めて、その人のことを思って、演奏する」ことだと思っています。

これが私が目指す、音楽教育です。

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