アネモネの季節

春を待ちながら楽しみにしている花の一つにアネモネがあります。

先日、そのアネモネを、いつもの花屋さんの店頭に並んでいた分全てをいただいてきました。 

小さいので一本50円くらい、ということだったのですが、全部くださーい、というとさらにお値引きしてくださって、ルンルンでした。こうしてたくさん集まると、賑やかで、アネモネも楽しそうかな、なんて、勝手に思ったり。

アネモネの花言葉 ー はかない恋

アネモネの花言葉はふたつあって、一つは「はかない恋」だそう。

美の女神アフロディテの愛したシリアの王子、アドニスとの逸話は有名ですね。
ご存知の方も多いと思いますが、少し書いてみたいと思います。

⁡アフロディテは、巨人族ティターンのなかの農耕の神クロノスに切断されたウラノスの精液が海にしたたり、そこから生まれた(aphros泡)とされています。
(諸説ありますが)

アドニスは、シリア王またはキュプロス王キニュラスとその娘ミュラーとの不倫によって生まれた美少年です。
アフロディテはこの美しい赤子を箱に隠し、ペルセポネに養育を頼みます。

しかし、ペルセポネもアドニスの美しさにうたれ、アドニスをアフロディテへ返そうとせず・・
その様子を見かねたゼウスによって、1年の1/3をアフロディテと、もう1/3はペルセポネと、そして残る1/3を自分の好きなところで暮らすように、という命がアドニスへくだります。

さて、そんな期間限定の逢瀬楽しんでいたアフロディテとアドニスは、ある日狩へ行きます。
その狩の場で大惨事が。
アフロディテが「危険だから獣は追いかけないように」と言われていたのにも関わらず、アドニスが猪めがけて槍を投げてしまったのです。
そして荒れ狂った猪がアドニスを突き殺してしまい、哀れアドニスは帰らぬ人となります。

恋人の死に嘆き悲しむアフロディテがアドニスの血に神酒をふりまいたところ…風が吹けば花びらが散ってしまうほどはかない花が咲いたそうです。

ギリシャ語の「風」を意味するアネモスが語源となり、花の名前はアネモネに、そして花言葉は「はかない恋」となったと伝えられているそうです。

ティツィアーノ 《ヴィーナスとアドニス》1555年 プラド美術館所蔵

もう一つの花言葉 ー 待望

⁡もう一つ、調べていて、なるほどという話を見つけました。

⁡花の女神クロリスに仕えていたアネモネという美しい娘がいたそうです。

その美しさにクロリスの夫、西風の神ゼフィロスが夢中になり、その様子に嫉妬したクロリスは、アネモネを離宮へと連れて行ったとのこと。

それでもアネモネに会いにいくゼフィロスに、アネモネも次第に惹かれていき、いつしかゼフィロスを待ち侘びるようになったとか。

⁡これに激怒したクロリスは、アネモネを花に変えてしまったそう。

⁡春と初夏の西から吹くそよ風を待っていたアネモネの姿から、「待望」という花言葉がついたそうです。

花屋さんで売られているアネモネは茎も太いですが、我が家のアネモネは、花言葉に連想されるような、はかない姿のアネモネです。

これから花芽がでてきますので、我が家へお越しくださる方は、ぜひ楽しみにされていてください🥰

2021年春のアネモネ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA