全国学力・学習状況調査 調査結果発表・・・ピアノ教育は?

チェンバロ・ピアノ奏者 水野直子です。

 

7月31日、全国学力テストの結果が公表されました。

全国学力テストは、4月、

文部科学省が小学6年生と中学3年生を対象に行ったもので、

およそ205万人が参加したそうです。

 

学力テストは、小中学校ともに

基本的な知識を問う「問題A」と

知識を活用する「問題B」で構成され、

それぞれの平均正答率を比べてみると

「問題B」の正答率が大幅に低くなっていたそうです。

例えば小学校の算数の問題で正答率が低かった問題の一つがこちら。

折り紙で作った「輪飾り」を黒板に飾りつけようという問題。条件として提示されたのは折り紙一枚からできる輪は5個。輪を30個つなぐと「輪飾り」が1本。

設問ではこの「輪飾り」長さ7メートルの黒板に14本、飾り付ける時、折り紙が100枚で足りる理由を、四季や言葉を使って描くように求めています。(NHK NEWS WEBより)

 

この問題の正答率は43.5%だそうで、

複数の情報を解釈したり、論理的に考えて、説明したりする力に課題があるようだ、とのことです。

 

今日はこの発表を受けて、偉そうにもピアノで思うことを書きます。

 

レッスンで「惜しいな」「あと一歩」と思うことがあります。

ピアノはそもそも、機械的に音を鳴らすだけでは、

音楽として成立できないし、

音楽を全て楽譜に書き入れることは不可能なので、

演奏テクニックと同時に

楽譜を正しく読む、という訓練が必要です。

なぜなら楽譜には

「これはもう知っているからわざわざ書く必要はないよね」というところや

「ここは奏者の判断に任せるよ(特にバロック)」ということだらけなのです。

ですからある曲で勉強したものを

次の曲にも当てはめられるところはないかと

自分で考えて、

応用していくことで、ピアノ演奏はどんどんと進歩していきます。

 

レッスン中にも

「ここは、こう書かれているから、クレッシェンドが書かれてなくてもクレッシェンドで」

と毎日、どの生徒さんにも伝えています。

そうした書かれていないことを一緒に読み解いて、最終的に仕上げられれば花丸です。

 

でも

次の曲では自分で同じところはないか見つけてみる、

というところまで進んでいく姿も見たいです。

 

たいていの生徒さんは

「あれ、ここ、どうするんだったかな?」というと

「あ、そうだった!!」と気がつきます。

それだけでも嬉しいです。

 

そしてこの繰り返しをしながら、

平坦弾きから脱出していけるといいな、と思います。

 

でも、初めて弾く曲に、

最初からイメージが湧く人はいないので、

そこは焦らず、とにかくレッスンに真面目に通って、

曲をこなしていくことが大切かと思います。

 

それが、学校の勉強にもつながっていくと思います。

なんといっても、ピアノは考える力を育て、可能性を引き出す素晴らしい習い事なのですから!

 

学習状況調査結果はPDFで閲覧可能になっています。

http://www.nier.go.jp/18chousakekkahoukoku/18summary.pdf

読めば読むほど

ピアノに関連づけられることがたくさんあって、

ますます勉強とピアノは繋がっているなと感じています。

 

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