比べるということ

チェンバロ・ピアノ奏者 水野直子です
練馬区氷川台・桜台・平和台 教室ブログへようこそ


先日の日本バッハコンクールで講評を書かせていただいた、コンテスタントさんの親御さん方より、メッセージをお寄せいただいて、感激している水野です。

 

 

入賞できませんでしたが、講評がとても励みになりました

先生には伝わっていたんだ、やったー!

なかには

愛あふれるコメント、ありがとうございました

 

とも(涙)

 

 

こちらこそ、聞かせていただいてありがとうございました!!!

 

 

 

 

しかしコンクールは、順位が出るので、つらいところがありますよね・・

 

今日は順位、というところに視点を置いて「比べるということ」について書きたいと思います。

ここで質問です。
あなたはピアノを学ぶ(教える)時、自分(生徒)の学習進歩を何かと比べていますか。

 

私は、自分の学習内容を振り返る際は、過去の自分と今の自分を比べます。
私は他人や何かと、自分を比べることは決してしません。

 

自分より上手い人の演奏を聴くと、「すごいな」「上手いな」と思うだけ。

昔は、いいなぁ、なんてありましたが、もうその感情はどこかへ捨ててしまいました。

 

コンクールは順位がついてしまうので、賞が取れなかったり、自分が望む順位でない場合、自分が否定された気分になるかもしれませんが、そんな思いは一切する必要はないと思っています。

 

初めて受けた方は
今まで経験したことのない努力ができたことを褒め、

前回受けた方は
前回よりどれだけ経験値が上がっているかを感じればいい。

悔しい思いをしたら、次回のコンクールに向けて、自分を磨けばいい。

 

マラソンの有森裕子さんを覚えていらっしゃいますか。
有森さんは92年のバロセロナオリンピックでは銀メダル
96年のアトランタオリンピックでは銅メダルを取られました。

銀の次は金か、というプレッシャーもあったかもしれませんが、
有森裕子さんはアトランタオリンピックのゴール直前インタビューで


「メダルの色は銅かもしれませんけど、終わってからなんでもっと頑張れなかったんだろうって思うレースはしたくなかったし、今回は自分でそう思ってないし、初めて自分で自分を褒めたいと思います」
と話されました。

 

これこそ、賞の優劣ではない、自分との戦いに勝った本物の勝利者だと思い、私は感動で胸が震えました。

バロセロナとアトランタの4年間に、どれほどの、悔しさを胸に抱いて練習してきたんでしょうね・・

 

メダルの色、トロフィーの大きさは、関係ない。あなたがどれだけ自分に努力を重ねてきたか、そして自分に言い訳をせずに、胸を張ってそれまでの努力を語ることができるなら、あなたは勝利者なのだ!

さあ、私も、今から練習練習!

 

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