コンクールのための演奏って・・・?
チェンバロ・ピアノ奏者 水野直子です。
セミナーや外部でレッスンをするとき、
必ず1度は質問がくるもの。
それは
「この弾き方をすればコンクールで賞を取れますか」
というもの。
はっきり言って、私はこの手の質問が大嫌いです。
私はコンクールに勝つためのレッスンはしません。
だからコンクールのための演奏は教え(られ)ません。
逆に問います。
では「コンクールに勝つため」の演奏ってなんですか。
全員が同じ課題曲を弾く中で、審査員に「お!」と感じさせたいのでしょうが
それならば、今よりももっと
良い音を育て
楽譜の読み方を知り、
技術を磨いて、
ひたむきに練習して、
素直な心で音楽と対峙しませんか。
そうすれば審査員も「この子は違う」と気づきます。
コンクールでこう弾いたら勝つよ、っていう
叩き込みのレッスンや
その場限りの演奏は、
もはや芸術ではない。
私はそう思っています。
芸術を勉強している過程として
コンクールを受けて、
そしてそれが幸運にも評価されればありがたいこと。
ただそれだけのことなのです。
何度も言います。
私はコンクールのためのレッスンはしていません。
「芸術ってなんだろう」
「音楽ってなんだろう」
「どうやったらもっと、音楽と親しくなれるんだろう」
私はそういう気持ちの方にレッスンをしています。
そしてその過程でコンクールを受ける方は、全力で応援します。