1週間のイタリア滞在をしてきました⑤ アンドレアの工房
1週間のほとんどは工房で過ごしましたよ。
アンドレアの工房は製作中の楽器でいっぱい。
工具は日本のものもたくさんあって、それがとてもよく木が切れるそう。
なんだか嬉しい。
ルチッラの描く美しい響板。
響板は弦を張る前に行う作業。
昔は、花を愛でることなんて金持ちにしかできないことだったので、そういう花を響板に書くことにも、大きな意味があったんだよね。
響板には花以外にも、オウムや蝶、蜂、てんとう虫が登場することも。
絵を描くことによって、響板に積もる埃も目立たなくなる、という利点もある。
夜はルチッラとピザを食べ、会えなかった4年分の話を話し、気がついたら3時間も経っていて。
ミラノの夜の街を車で走る。
16年前までは、これが毎日だったのよね。
私は、もともとバロックが苦手だったので、その苦手を克服するためにあえてバロックが生まれたイタリアへ行ったのだけど、あの時イタリアへ行って、そして行かせてもらって、本当に本当に良かった、と心から思っています。
今の若い子たちのなかには、日本を出るのが怖くて留学を考えられない子が多くなった、という印象があるけれど、私はやっぱり、行けるのであれば、是非とも日本を出て勉強してほしいなって思います。
案外、外国って、行ってみると近いものです。