この夏は和声(記号)の復習を

実は、昨年の「バロック倶楽部」から、講座で取り扱うほぼ全ての楽曲において、事前に「和声分析」を行っています。

作品がどのような和声の骨組みで支えられているのかを紐解く作業は、私自身にとっても毎回新たな発見があり、自分の感覚に自信を持ったり、言語化できない感覚を和声分析の記号があらわにしてくれるようで、とても楽しい。

和声分析をしながら、ふと私の音大時代の授業のことを思い出しました。

当時の和声のクラスを担当されていたのは、東京藝大の作曲科をご出身の先生でした。

(のちに私の大学院時代の論文指導をしてくださり、ラヴェルの『夜のガスパール』全曲の和声分析をチェックしていただくことになります)

しかし、その先生の講義は、藝大ご出身でありながら、日本で広く定着しているいわゆる「藝大和声」の書き方ではなかったのです。

ご存知の方も多いと思いますが、一般的な「藝大和声」では、例えばI(トニック)が第1転回形になると、ローマ数字(I)の右下に小さく「 1」と書き、第2転回形なら「2 」と表記しますよね。

ところが、その先生が黒板に書き添えられたのは、「I 6」 という記号でした。

これは、バロック音楽の根本である「通奏低音(数字付き低音)」の伝統に則った、国際標準の表記法(Figured Bass:通奏低音による分析)です。

低音から数えて「3度と6度」の響きになるから、省略して「6」と書く、というのがその方法です。

この書き方が、イタリアで通奏低音を学ぶのに、本当に役に立ちました。

バロック倶楽部でも、この夏は和声に挑戦してみたいと言う先生がいらっしゃったので、私が実際に手に取って確認をした中で、良さそうだと思ったものをご紹介します。
時間のない中で活動をしているピアノ講師でも、少しずつ続けていけると思います。
(続ける力を謳っているピアノ講師さんですから、継続は得意なはずです)

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🟢と🟠は、和声記号(転回形の付け方 第1転回形は6、第2転回形は46など、)の書き方が異なります。
私が書く転回形の数字の付け方は🟠です。

和声学の本は、 YAMAHAや河合のお店に行けばたくさん出ているので、 もし復習したり、手元の置いておきたい方は、 簡単で薄い本から復習してもいいと思います。