指導者の力

こんにちは
水野直子です。

ただいま、当教室は
お子様のお問い合わせを
数多くいただいております。

教室に興味をお持ちくださりありがとうございます。

そのなかでも
他教室から移りたいというご連絡も幾つかあり、
様々なお悩みを聞いています。

お母様たちのお悩みはいくつかあって
代表的なものを挙げると

  • ピアノを習っているのに楽譜が読めない
  • リズムがわからない
  • 指の形が悪い
  • 家での練習の仕方がわからない
  • 先生が怖すぎて子供が萎縮し、ピアノが嫌いになった
  • いつまで練習に付き合ったらいいのか

など。

私の住む練馬区にはピアノ教室がたくさんあります。
教室がたくさんあると、逆に迷いますよね。

今日は私が常々思っていることを二つ書こうと思います。

様々な選択肢のなかから、
「ここ!」と一番惹かれる条件が
選択のきっかけとなると思いますが、
もしも一番惹かれる条件が
「ピアノ以外のこと」だったらちょっと危険です。
例えば、送迎。
もちろん、送迎をするのは保護者の方だし
小さい子が一人で遠くのお教室に通うのはためらいもあるでしょう。

でも、そのお教室が近くても
お子さんのなりたい未来、あるいは
お子さんになってほしい未来に沿っているかが
重要だと思うんです。

以前、幼稚園生のママから
「先生のところに通わせたいけれど、雨の日の送迎が不安です」
と体験レッスン前の電話ヒアリングで
言われたことがあります。

私がどう答えたかというと
「それなら、うちはやめたほうが良いと思います」
と厳しいようですが
キッパリとお断りしました。

なぜなら子供のうちの教育は
送迎はもちろん、
練習へ向かわせるまでの習慣付け、など
保護者の助けが絶対に必要だからです。
雨の日の送迎で悩むのは
お子さんへの教育に対する覚悟がちょっと足りないかな、と感じたのです。
実際、当教室の生徒さんは
氷川台スタジオから生徒さんも多いですが
雨の日でも、歩いたり、タクシーを使ってきています。

もう一つ。

よく
「音楽は音を楽しむと書いて音楽と読むのだから、楽しくなくっちゃ」
という話を聞きますが、
これは、日本の漢字がそのように書くだけのことで

音楽・・・ミュージックの語源のムジカは
「技」を由来とするギリシャ語からきているもので、
決して、単純に音を鳴らして楽しむものではないのです。

じゃあ、ピアノは楽しくないのか、と問われれば
もちろんそういうわけではありません。
実際、ピアノは弾いていて楽しいものです。

しかしその楽しさとは、
自分の好き勝手に弾くことではなくて、
型を学んだ上で、ピアノを通じて
「知らなかったものごとを知る・発見する」楽しさを味わったり、
できなかったことができるようになる
「努力の過程を知る」ことの楽しさだったり
(その結果として、曲が弾けるようになる)
するわけです。

ピアノは鍵盤に指を下せば、
誰しもが鳴らせる楽器です。
他の楽器ではそういうわけにはいきません。

声楽家は自分の声を出せるまで何十年とかかりますし、
管楽器も音を鳴らすまで時間がかかります。
ヴァイオリンなどはその何十倍も時間がかかります。

でも、ピアノも、本物の美しい音を出そうと思うと
何年も何年もかかります。
そしてそこには、指導者の力が問われます。

今、ご自身のお子さんのピアノでお悩みの
保護者の方がこの記事を読んでくださっているなら
お子さんがピアノに対して力不足なのではないか、
と嘆かず、

  • 楽譜が自分で読める指導のできる先生
  • 家での練習法を、レッスンで教えてくれる先生
  • 子どもに優しい言葉で噛み砕いて教えてくれる先生
  • 美しい音がどんな音なのか教えてくれる先生

を探す方へ考えをシフトされると良いと思います。

今日は厳しいことを書きましたが
全ては生徒さんへの愛ゆえの投稿だと
ご理解くださいね。